結論:光コラボは原則「撤去不要」、ただし賃貸契約書を必ず確認
光回線を解約したあと、撤去工事は原則必須ではありません。NTTフレッツ・光コラボ各社は「設備をそのまま残置(=次の入居者が使える状態で置いておく)」を選べる運用が一般的です。
ただし、以下のいずれかに該当する場合は撤去が必要になります。
- 賃貸契約書に「退去時の原状回復義務に通信回線を含む」と記載がある
- 大家・管理会社から撤去の指示がある
- auひかりなど一部の独自回線で、社のルール上撤去が原則となるプランがある(過去の経緯)
撤去工事費は数千円〜1万円台が一般的ですが、社・プランにより異なります。最新の費用は必ず契約事業者の公式サイトで確認してください。
解約手続きと撤去工事は別物です。解約だけ済ませて撤去をしないと、未返却機器の違約金や、退去時に大家から原状回復費用を請求されるリスクがあります。本記事の手順に沿って3点(解約・機器返却・撤去判断)をすべて整理してください。
1. 撤去工事は必須か(社別の対応)
1-1. NTTフレッツ・光コラボ(ドコモ光・ソフトバンク光・GMOとくとくBB光等)
原則として撤去任意。残置(光コンセントとケーブルをそのまま物件に残す)が可能で、撤去しないことによる違約金は発生しないのが一般的です。
ただし、契約者本人が撤去を希望するまたは大家から撤去要請がある場合は、有償で撤去工事を依頼できます。
1-2. auひかり(KDDI独自回線)
過去には戸建てプランで撤去工事費(28,800円程度)が必須となる時期がありましたが、近年は撤去任意化された運用に変更されています。マンションタイプは元々撤去不要が原則です。
最新の撤去要否・費用は申込・解約時にKDDIサポートで必ず確認してください。
1-3. NURO光(So-net独自回線)
引込工事で外壁にビス穴を開けたり光キャビネットを設置する性質上、撤去を希望する場合は有償工事が必要です。撤去せず残置することも可能ですが、賃貸物件では大家との確認必須です。
1-4. 電力系光(コミュファ光・eo光・メガ・エッグ・BBIQ等)
社により対応が分かれます。eo光は「撤去任意・無料」、コミュファ光は「撤去希望時は有償(数千円〜)」など、運用が異なります。最新は契約事業者のサポートに確認してください。
「撤去工事費が高額だから乗り換えたくない」と感じる方が多いですが、光コラボに関してはそもそも撤去義務がないケースが大半です。auひかり・NURO光からの乗り換えでも、現在は以前ほどの高額撤去費用は請求されにくくなっています。撤去費用を理由に解約を躊躇しすぎる必要はありません。
2. 撤去工事の費用相場(2026年5月時点)
| 回線 | 撤去工事の要否 | 費用目安 | 備考 |
|---|---|---|---|
| NTTフレッツ/光コラボ | 任意 | 数千円〜1万円台(希望時) | 残置の場合は無料 |
| auひかり(戸建て) | 任意(過去は必須時期あり) | 過去は28,800円程度。現在は条件により変動 | 最新は公式要確認 |
| auひかり(マンション) | 不要 | — | 残置が原則 |
| NURO光 | 任意(残置も可) | 11,000円程度(過去事例) | 最新は公式要確認 |
| コミュファ光 | 任意 | 数千円〜 | 最新は公式要確認 |
| eo光 | 任意・無料の運用例 | 無料〜数千円 | 最新は公式要確認 |
上表は2026年5月時点の傾向であり、各社のキャンペーン状況・契約プランにより変動します。解約申込時に必ずサポートで「撤去工事費はいくらか/撤去せずに退去可能か」を文章で残しておくことをおすすめします(メール・チャット履歴)。
撤去にまつわる賃貸物件のトラブル事例は「マンション退去時の光回線設備の扱い」で詳しく解説しています。
3. 撤去せず退去できるケース
「撤去工事をしないで光回線を解約・退去したい」場合、以下の3条件のいずれかを満たす必要があります。
「退去時の原状回復義務」の項目に、通信回線設備が含まれているかを確認します。明記がない、または「通信機器は除く」とある場合は、撤去義務はありません。
「光回線を残置(次の入居者がそのまま使える状態)で退去してよいか」を口頭ではなく、メール・LINE等の書面記録が残る方法で確認します。OKが取れたら、その記録を保管してください。
解約申込時に「撤去工事不要で残置希望」を明示します。残置の場合、ONU・ルーター等の機器のみを返却し、宅内の光ケーブルや光コンセントはそのまま残ります。
残置のメリット・デメリット
メリット
- 撤去工事費(数千円〜1万円台)が浮く
- 退去日まで使い続けられる(撤去工事日の調整不要)
デメリット
- 次の物件で同じ事業者を継続契約する場合に「移転」扱いとなり、新居側で工事が必要(残置物件側の設備は別の人が使う)
- 大家から後日撤去要請があった場合、改めて費用負担が発生する可能性
賃貸退去時は「退去日の1ヶ月以上前に大家・管理会社へ通信回線残置の可否を確認」することをおすすめします。直前に確認すると、撤去工事が間に合わず退去延長や違約金トラブルになりかねません。
4. ONU・ルーターの返却期限
撤去工事の有無にかかわらず、事業者から貸与されているONU・Wi-Fiルーターは返却必須です。
4-1. 返却期限の目安(2026年5月時点)
| 事業者 | 返却期限の目安 | 未返却違約金の目安 |
|---|---|---|
| NTTフレッツ/光コラボ各社 | 解約日から30日前後 | 5,000〜20,000円程度 |
| ドコモ光(GMO等プロバイダ別) | プロバイダ規約による(30日前後) | プロバイダ規約による |
| ソフトバンク光 | 解約日から1ヶ月以内 | 約11,000円程度(過去事例) |
| auひかり | 解約日から30日前後 | 機器ごとの違約金体系あり |
| NURO光 | 解約日から30日前後 | 機種により10,000〜20,000円程度 |
4-2. 返却の手順
- 解約手続き完了後、事業者から「返却キット」または「着払い伝票」が郵送される
- 指定された箱(または手持ちの箱)に機器一式を梱包(ONU、ルーター、電源アダプタ、LANケーブル等)
- 同封伝票で発送(着払い対応の場合は送料負担なし)
4-3. よくあるトラブル
- 電源アダプタの紛失:本体だけ返却すると未返却扱いになることあり。アダプタ・ケーブル類も一式揃えて返却
- 発送伝票の控え紛失:未着トラブルの際の証明にできるため、発送伝票の控えは半年程度保管
- 同居人・元同居人が機器を勝手に処分:契約者本人が責任を負うため、解約前に機器の所在を必ず確認
「返却キットが届かない」「期限が迫っている」場合は、自分で着払い伝票を入手して発送するのが安全です。事業者に問い合わせる前に発送してしまうと、伝票指定が異なって返却扱いにならないことがあります。必ず先に事業者へ連絡し、指定の方法を確認してください。
5. 撤去工事の所要時間と立ち会い
5-1. 標準的な所要時間
| 工事内容 | 所要時間目安 |
|---|---|
| 光ケーブル撤去(屋内のみ) | 約30分〜1時間 |
| 屋内+屋外(外壁引込口処理あり) | 約1〜2時間 |
| 光キャビネット撤去(NURO光等) | 約1〜2時間(外壁補修含む) |
5-2. 立ち会いの要否
ほとんどの社で立ち会い必須です。賃貸物件で本人が立ち会えない場合、大家・管理会社の代理立ち会いが認められるケースもありますが、原則は契約者本人の立ち会いが求められます。
5-3. 退去日との関係
撤去工事日と退去日の関係は、以下のスケジュール感で組むのが安全です。
退去日の3週間前 : 撤去工事日を予約申込
退去日の1〜2週間前: 撤去工事実施
退去日 : 機器返却の発送(または既に発送済み)
繁忙期(2〜4月)は撤去工事の予約も埋まりやすいため、解約・退去が決まったら早めに動いてください。
6. トラブル回避の3ステップまとめ
撤去工事をめぐる主要なトラブル(追加費用請求・退去延長・大家との対立)を回避する手順を整理します。
ステップ1:解約申込前に「撤去工事の要否・費用」をサポートで確認
口頭ではなく、チャットまたはメールで記録に残る形で問い合わせてください。「撤去工事費はいくらか/残置希望は可能か」を必ず確認します。
ステップ2:賃貸物件は大家・管理会社に「残置可否」を書面で確認
「退去時に通信回線を残置してよいか」をメール・LINE等で確認し、回答を保管します。残置不可と言われた場合は、撤去工事日の予約を退去日の3週間前までに済ませてください。
ステップ3:機器返却の伝票・発送控えを保管
返却伝票の写真・発送控えは、未返却違約金トラブル防止の証拠として半年程度保管してください。
解約・撤去に関するトラブルの大半は「事前確認不足」が原因です。事業者・大家・管理会社の3者と書面ベースで確認を取れば、9割のトラブルは未然に防げます。電話だけのやり取りは「言った・言わない」になりやすいため、必ずメール・チャット記録を残してください。
まとめ:撤去工事は「契約書の確認」と「事業者への書面確認」が鍵
光回線解約後の撤去工事は、多くのケースで必須ではありません。ただし、賃貸契約書の内容・事業者の運用・大家の指示によっては撤去が必要となります。
要点を整理すると以下の通りです。
- NTTフレッツ・光コラボは原則撤去任意(残置で退去可能なケースが多い)
- 撤去工事費は数千円〜1万円台が一般的(最新は公式要確認)
- 賃貸契約書の「原状回復義務」を確認し、大家には書面で残置可否を確認
- ONU・ルーターは解約日から30日前後で返却(未返却違約金あり)
- 撤去工事の所要時間は1〜2時間で立ち会い必須
新居に引越す際の手続き全体は「引越しのネット回線手続きガイド」もあわせてご確認ください。